この度2019年12月、日本冠疾患学会の理事長を拝命いたしました京都府立医科大学 心臓血管外科学の夜久 均でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
私は2007年に第21回日本冠疾患学会学術集会を内科系会長の木村剛先生と共に主宰させていただき、それ以来当学会の運営委員会メンバーとして参加させていただいております。特に内科外科合同プログラム委員長、将来計画委員長として活動させていただき、この学会の重要性と課題を認識しているつもりでございます。
日本冠疾患学会は虚血性心疾患の予防・診断・治療をテーマに学術的に活動する団体でありますが、内科系と外科系の会員がほぼ半数ずつで構成されており、まずそのことが非常にユニークな学会であります。日本では2025年以降は団塊の世代が全て後期高齢者という時代を迎え、その後人口減少、疾病構造の変化を来たしていきます。そして高齢者の死因は肺炎・心不全という時代を迎え、内科・外科が共同で運営する当学会の役割は益々重要になると思っています。循環器医療の在り方として、自分の目の前に来た患者さんを自分の持っている武器でとりあえず治そうという事ではなく、その患者さんの人生の時間軸の中で、どの治療をどのタイミングで入れていくのかを多職種で考える必要があり、それぞれの施設の中でのそのような取り組みを当学会がサポートできるようになればと思っています。循環器医療に内科・外科の区別はもういらないと思っています。
私の相棒の副理事長には大阪医療センター循環器内科の上田恭敬先生になっていただきました。若くてアクティブな上田先生と歩調を合わせて、当学会が循環器医療の発展に貢献出来るよう努力を惜しまないつもりでおりますので、是非ご協力・ご支援を賜りますようお願いいたします。 |