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日本冠疾患学会雑誌 Journal of The Japsanese Coronary Association |
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年4回発行される学会雑誌の目次が掲載されています。Vol.11以降はPDFで全文をご覧いただけます。 |
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Vol. 14, 2008 / |
●原著 |
シロリムス溶出性ステントによる非保護冠動脈左主幹部治療の 1年後成績:
J-Cypher registryよりの中間報告 |
林 康彦1,豊福 守1,正岡 佳子1,上田 浩徳1,村岡 裕司1,
平尾 秀和1,作間 忠道1,沖本 智和1,大塚 雅也1,岡 俊治1,
徳山 丈仁1,元田 親章1,森本 剛2,木村 剛2,光藤 和明3 |
1 土谷総合病院循環器内科
2 京都大学病院
3 倉敷中央病院循環器科 |
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J-Cypher registryに登録された非保護冠動脈左主幹部(ULMCA)治療患者 505例のうち 2005年 12月までに初回登録され解析対象とした 275例につきシロリムス溶出性ステント(SES)治療の安全性,有効性を検討した.このうち 1年後のフォローアップは 252例でなされた.緊急治療は 41例(15%),病変部位は分岐部が 154例(56%)でそのうち 2 stentsは 71例(26%)に行われ,初期手技成功は 100%であった. 1年後の総死亡は 25例(9.6%)で心臓死は 12例(4.7%),心筋梗塞発症は 5例(1.8%)にみられた.待機例での心臓死は 8例(3.6%)であった.多変量解析を行った心事故(心臓死 /心筋梗塞)発症の予測因子は,末期腎不全,術前ショック,小血管径(<2.9 mm)であった.ステント血栓症は the Academic Research Consortium(ARC)定義のうち, definite/probableを 4例(1.6%)に認めた. 30日以降の突然死は 3例で,全体の突然死 5例中 3例が維持透析患者であった.1年後 TLRは 23例(8.2%),TVRは 42例(17.1%)であり,多変量解析では TLRの予測因子として,分岐部 2 stents,末期腎不全が有意であった.これらの結果から非保護主幹部の SESによる治療は比較的安全に行われていたといえる.今後全例での長期予後を明らかにすることが重要であり,また,現時点で成績不良である腎不全や分岐部での今後の治療法の進歩が期待される. |
全文PDF |
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Keyword: J-Cypher, SES, LMCA, MACE |
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Hayashi Y, Toyofuku M, Masaoka Y, Ueda H, Muraoka Y, Hirao H, Sakuma T, Okimoto T, Otsuka M, Oka S, Tokuyama T, Motoda C, Morimoto T, Kimura T, and Mitsudo K: One year outcome of sirolimus-eluting stent implantation for unprotected left main coronary artery disease: an interim analysis of J-Cypher registry
J Jpn Coron Assoc 2008; 14: 182-187 |
2007年5月31日受付,2008年3月20日受理 |
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