|
|
日本冠疾患学会雑誌 Journal of The Japsanese Coronary Association |
|
年4回発行される学会雑誌の目次が掲載されています。Vol.11以降はPDFで全文をご覧いただけます。 |
|
|
Vol. 14, 2008 / |
●原著 |
冠動脈病変を合併した大動脈弁狭窄症の治療成績 |
山崎 元成1,山本 平1,菊地 慶太1,上川 雄士1,丹原 圭一1,
岩村 弘志2,渡邊 隆3,新浪 博4,天野 篤1 |
1 順天堂大学心臓血管外科
2 順天堂大学静岡病院心臓血管外科
3 湘南厚木病院心臓血管外科
4 埼玉医科大学国際医療センター心臓血管外科 |
|
2002年 7月から 2007年 12月までに施行した大動脈弁狭窄症に対する大動脈弁置換術は 129例,うち 29例に冠動脈病変を合併しており冠動脈血行再建手術を要した.これらのうち冠動脈バイパス術のみを同時に施行した群(C群)26例,単独大動脈弁置換術 61例(A群)の手術成績を比較検討した.術前状態は C群,A群で年齢(歳)71.1±9.2,67.3±10.1(p<0.05),性(%male)は 77%,49%(p<0.05),LVEF(左室駆出率)は 53.0±15.5%,63.9±12.9%(p<0.05),EuroSCORE 4.7±2.8, 4.6±2.8(NS),最大圧較差(mmHg)は 65.0±25.3,93.7±29.2(p<0.05)であった.また C群,A群で大動脈遮断時間(min)126±44,110±34(NS),体外循環時間(min)188±82,143±40(NS),手術時間(min)451±147,268±68(p<0.05),集中治療室(ICU: intensive care unit)での出血量(ml) 923±869,543±593(p<0.05),術後挿管時間(hr)23.2±28.6,8.9±8.7(p<0.05),ICU滞在日数 7.9±9.4,2.6±1.6(p<0.05),術後在院日数は 18.4±11.7,14.3±7.7(p<0.05)であった.C群の冠動脈バイパス術の方法は OPCAB 6例(23%),体外循環下心拍動下冠動脈バイパス術 8例(31%),心停止下冠動脈バイパス術 12例(46%)であった.手術死亡は C群 3例(12%),A群 1例(2%)であり,血液透析,再手術症例などの重症例であった.以上 C群では術後出血量が多く,手術時間,在院日数等術後経過が遷延する傾向にあった.心拍動下バイパスを併用することで大動脈遮断時間,体外循環時間等,手術侵襲を軽減できると考えられた. |
全文PDF |
|
Keyword: aortic valve stenosis, coronary artery bypass grafting, aortic valve replacement |
|
|
Yamasaki M, Yamamoto T, Kikuchi K, Kamikawa Y, Tambara K, Iwamura H, Watanabe T, Niinami H, and Amano A: Early results of aortic valve replacement for aortic valve stenosis with or without coronary revascularization
J Jpn Coron Assoc 2008; 14: 201-205 |
2008年1月21日受付,2008年5月23日受理 |
|
≪ Vol.18以降〜最新号 ≪ Vol.14目次へ ≪ サイトTOPページへ |
|
|