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日本冠疾患学会雑誌 Journal of The Japsanese Coronary Association


年4回発行される学会雑誌の目次が掲載されています。Vol.11以降はPDFで全文をご覧いただけます。

Vol.18 (2012)〜 Vol.17 (2011) Vol.16 (2010) Vol.15 (2009)
Vol.14 (2008) Vol.13 (2007) Vol.12 (2006) Vol.11 (2005)
Vol.10 (2004) Vol.9 (2003) Vol.8 (2002) Vol.7 (2001)
Vol.6 (2000) Vol.5 (1999) Vol.4 (1998) Vol.3 (1997)
Vol.2 (1996) Vol.1 (1995)

Vol. 16, 2010 /
●原著
冠動脈バイパス術(CABG)における周術期脳虚血障害の検討
大石 清寿,宮城 直人,進藤 俊介,長岡 英気,牛山 朋彦,吉崎 智也,荒井 裕国
東京医科歯科大学大学院心肺機能外科

【目的】CABGにおける周術期脳虚血障害(脳梗塞,TIA)の発生頻度,危険因子や術式の傾向と,術後の血小板数の推移について検討した.【対象】2003年1月より2007年12月までのCABG症例529例(平均67.0歳)を対象とした.OPCAB群299例,on pump群105例,複合手術群125例であった.【結果】周術期脳虚血障害をOPCAB群7例(2.3%),on pump群0例(0%),複合手術群7例(5.6%)に認めた.入院死亡はOPCAB群1例(0.3%)であり,on pump群3例(2.8%),複合手術群11例(8.8%)と比較し有意に低かった(P<0.001).On pump群で年齢,術前腎機能障害,ASOの合併が低い傾向にあった.術前脳血管障害,DM,心房細動では各群で有意差を認めなかった.術後7日目の血小板数は人工心肺非使用群において人工心肺使用群と比較し有意に上昇していた(P<0.05).【結語】OPCABでは術後死亡率が低く,on pump CABG単独手術では症例の選択が適切であれば脳虚血障害の発生を減少できる可能性が考えられた.OPCAB群で術後の脳虚血障害が多い傾向にあり,OPCAB術後の凝固亢進状態の関与が示唆された.
全文PDF

Keyword: coronary artery bypass grafting, complications, cerebral ischemia, platelets, blood coagulation
 
Oishi K, Miyagi N, Shindo S, Nagaoka E, Ushiyama T, Yoshizaki T, and Arai H: Perioperative cerebral ischemic complication in coronary artery bypass grafting.
J Jpn Coron Assoc 2010; 16: 107-112
2009年9月18日受付,2010年1月22日受理

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