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日本冠疾患学会雑誌 Journal of The Japsanese Coronary Association |
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年4回発行される学会雑誌の目次が掲載されています。Vol.11以降はPDFで全文をご覧いただけます。 |
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Vol. 16, 2010 / |
●原著 |
急性前壁心筋梗塞再灌流療法後の左室壁運動改善の予測:
経胸壁ドプラ心エコー図法を用いた冠動脈血流速波形による検討 |
杉山 祐公1,飯塚 卓夫1,野池 博文1,田端 強志2,東丸 貴信1,2 |
1 東邦大学医療センター佐倉病院循環器センター
2 同生理機能検査部 |
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経胸壁心エコー図検査による冠動脈の描出が可能となり,体表から非侵襲的に冠動脈血流の評価を行えるようになった.今回われわれは,急性前壁心筋梗塞に対して,PCI終了後24時間以内に経胸壁心エコー図検査で左前下行枝遠位部の冠動脈血流速波形を記録し,得られた血流速波形パターンの違いから,左室壁運動改善の予測が可能であるか否かを検討した.対象は,初回発症の急性前壁心筋梗塞46例で,PCI終了から平均15時間後に経胸壁心エコー図検査により左前下行枝遠位部の冠動脈血流速波形を記録した.拡張期減衰時間が600 msec以上のreflow群(R群)と600 msec未満のno-reflow群(N群)とに分け,さらにN群を,収縮早期逆行性波形を伴うN(+)群と,収縮早期逆行性波形を伴わないN(−)群とに分類した.左室壁運動異常の評価は,再灌流直後と2週間後に梗塞部領域のA-WMSIを算出した.急性心筋梗塞発症から2週間後のA-WMSIは,再灌流療法直後と比較し,R群で有意に改善したのに対し,N群では改善を認めなかった.急性前壁心筋梗塞において,PCI終了後24時間以内に,経胸壁心エコー図検査で左前下行枝の冠動脈血流速波形を解析することにより,左室壁運動の改善を予測することが可能であった. |
全文PDF |
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Keyword: acute myocardial infarction, transthoracic Doppler echocardiography, coronary flow pattern, no-reflow phenomenon, left ventricular wall motion |
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Sugiyama Y, Iizuka T, Noike H, Tabata T, and Tomaru T: Prediction of the improvement of left ventricular wall motion after reperfusion therapy in acute myocardial infarction. Evaluation of coronary flow patterns using transthoracic Doppler echocardiography.
J Jpn Coron Assoc 2010; 16: 118-126 |
2009年2月23日受付,2010年1月8日受理 |
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