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日本冠疾患学会雑誌 Journal of The Japsanese Coronary Association |
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年4回発行される学会雑誌の目次が掲載されています。Vol.11以降はPDFで全文をご覧いただけます。 |
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Vol. 17, 2011 / |
●画像症例報告 |
長時間経過した大伏在静脈バイパスグラフトは光干渉断層法ではどのように
観察されるか?: 血管内視鏡所見との比較 |
河野 珠美,川上 秀生,松岡 宏 |
愛媛県立今治病院循環器科 |
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大伏在静脈バイパスグラフト(saphenous vein graft; SVG)は,数年経つと約半数に狭窄や閉塞による変性が生じるといわれており,血管内視鏡 (coronary angioscopy; CAS)所見では,自然に崩壊する脆弱なプラークや多種多様な血栓が存在しているということを我々は報告してきた.近年,光干渉断層法 (optical coherence tomography; OCT)が臨床応用され,血管壁性状の詳細な観察が可能となった.今回,我々は造影上狭窄のないSVGのOCT所見をCAS所見と比較検討した.対象は術後20.3±5.4年(13〜26年)のSVGを有する男性4例で,他枝または同枝に対する経皮的冠動脈形成術(percutaneous coronary intervention; PCI)時,もしくは慢性期確認造影時にCASとOCTで観察した.CASによる観察では,造影上,狭窄をみとめないSVGにおいても,高度の黄色プラークやプラーク破綻,それに伴う白色,混合,赤色のさまざまな血栓像が明瞭に観察された.OCTにおいては,CASでみとめられた高度の黄色プラークに相当すると思われるthin-cap fibroatheromaや内膜破綻像,血栓付着を明瞭に観察することが可能であった.OCTはCAS同様にSVGの変性の観察に有用であると思われた. |
全文PDF |
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Keyword: saphenous vein graft, coronary angioscopy, optical coherence tomography |
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Kono T, Kawakami H, and Matsuoka H: Assessment of old saphenous vein graft by optical coherence tomography: comparison with coronary angioscopy.
J Jpn Coron Assoc 2011; 17: 212-216 |
2010年9月1日受付,2011年6月13日受理 |
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